今回はDIYでYチェアの脚をカットしてシートハイ(座面高さ)を低くします。
Yチェアの座面が高いと感じている方は、いくつか工具を揃えるだけで脚のカットが出来るので、良ければ参考にしてください。
脚をカットする理由
カットする理由は、現状が短足の自分にはちょっと高いからです。
以前↓のレビュー記事でも書きましたが、Yチェアの標準シートハイは床面から45センチ。
自分には少し高く、座った時にかかとが少し浮いてしまいます。
憧れのYチェアを買ったので座り心地をレビュー。
この記事ではYチェアについてレビューした内容を解説しています。
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Yチェアは45センチと43センチ仕様があります。
自分は正規販売店に行って購入する時、試し座りして若干43センチの方が座りやすいと感じましたが、迷ったあげく、オプション料金が惜しかったのと、45センチであれば在庫品をすぐ持ち帰れるとのことで、シートハイは標準で買いました。
ちなみに43センチ仕様を買う場合は、確か+1万円、納期1月以上先と言われたと思います。
カットする前の注意点
注意してもらいたいのは、仮に脚をカットしてシートハイ43センチにしたとしても、正規品の43センチ仕様とは全く同じにならないということです。
推測にはなってしまいますが、おそらく43センチ仕様をメーカーで作る際、専用のパーツを作っているので、脚のテーパー角度や先端の太さは、カットした場合とは違うはずです。
ここで解説するやり方だと、脚の先端が若干太くなってしまうことをご理解ください。
(ぱっと見はわからないので、大丈夫です)
カットのやり方
本題に入って、脚をカットしていきます。
記事を書いている途中で、ここはこうすれば良かった、という箇所がいくつかあったので、その辺も混ぜながら解説していきます。
まず、今回使った道具です。
- ライフソー(アサリなしノコギリ)
- カッター(ノミがあればベター)
- 土台(カットしたい厚みの木材など)
- 鉛筆
- サンドペーパー(#80,240番)
- 塗装用オイル(オスモカラークリア)
- ウエス(オイル塗布、拭き取り用)
普段全くDIYをしないのに、こんなの買い揃えるの勿体無いと思う人もいるかもしれません。
でも、ライフソーはそれほど高いものでもないですし、オイルなんかはもしオイルフィニッシュのYチェアを持ってれば今後のメンテナンスに使っていけます。
他にオイルフィニッシュの木製家具を持っていればなおさらです。
カットする位置の墨付け
Yチェアを出来るだけ平らな床に置くのが前提です。
カットしたい位置に鉛筆で線を描きます。
理由はノコギリで切っていく時に、ちゃんと狙い通りに切れているか確認する為です。
※脚の裏に床傷防止用のクッションなどを付けている場合は、外しておきます。
土台(厚み2センチ)となる木材をベースにして、鉛筆で脚の外径にグルっと線を描きます(脚4本共)
土台の厚みは2センチにこだわる必要はないです。
鉛筆の芯の先端と土台の上の面が同じ高さになる様に、鉛筆の削った部分を接地させます(六角形部分を土台に接地させない)
トースカンがあれば、もっと正確に線を引けますね。
ノコギリで切る
①さっきの土台を床に固定する為、両面テープを貼ります。
②ライフソーというノコギリを使ってカットしていきます。
ライフソーはアサリが無い為、より正確な位置のカットが必要な場合に役立ちます。
後述しますが、自分のやり方が下手くそで、真っ直ぐカット出来ませんでした。。。
③ライフソーを抑えながら脚の外周に切り込みを入れていきます。
自分は全周に3ミリほどしか切り込みを入れませんでしたが、7ミリくらい(脚の太さの1/3位程度)切り込んでおいた方が良いと思います。
切り込みが浅かったせいで、後の失敗に繋がったと考えます。
この時、脚を全部カットしないで下さい。
1本でも切り落としてしまうと、Yチェア自体が傾いてしまい、残りの脚を同じ長さでカット出来ません。
そして、ライフソーで切る際は、Yチェア自体が動いてしまうので、誰かに乗ってもらうか、重しを乗せる必要があります。今回は子どもに乗ってもらいました。
また、ライフソーの位置は基本固定なので、脚の全周を切ろうと思うと、Yチェア自体を動かす必要があります。
ここでちょっとした問題は、重しが重すぎるとYチェアを移動させるのも大変で、床に直置きしてる場合は、傷をつける可能性もありますので、ご注意下さい。
※この記事を書いてる時に、もっと良さそうな方法を思いつきました…が、準備できてないので後日追記します。要は椅子は固定でノコギリの位置を変えながらカットできる方が楽です。
全周に切り込みを入れた状態です。
4本とも同じ状態にします。
④Yチェアを横向けて脚を切り落としていきます。
全周に案内となる切り込みを入れたことによって、何も考えずにライフソーを挽くだけで真っ直ぐ切れるはず、、、でしたが、切り込みが浅かったせいか途中で傾いていき、、、
切り落としたら、段差が出来てしまいましたので、修正します。
⑤段差部分を削り落とします。
ノミがあればいいんですが、持ってないので、カッターで削りました。
指を切らない様に注意して下さい!
自分はそこまで神経質にならず、ざっくり段差が取れたらOKとしました。
最後に荒目のサンドペーパー(#80程度)でさっと均しておきます。
手順
- 4本の脚の全周に7ミリほどの切り込みを入れる
- 切り込みに沿って脚を切り落とす
- 段差が出来た場合はカッター等で削る
角のR(曲面)仕上げ
角をRにしていきます。
正直カットよりもこの作業の方が手間がかかりました。
こだわらなければ別にRにしなくても、さっと面取りするぐらいでもいいと思います。
①当て木を併用してサンドペーパー(#80)で削っていきます。
いきなりRにはせずに45°程度傾けて、面をとるイメージで削ります。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、上の画像の様に前後ではなく、円状に動かします。
また、いきなり全周グルっとは削りにくいので、半周ずつ削ります。
4本共同じように半周だけ削り、Yチェアを反転させて反対も同じように削ります。
何か土台に乗せたほうが、作業しやすいと思います。
②さっき削った所 - 脚の外径 - カット面 3つの面を削りR形状に近づくようします。
削り方はさっきと同様、半周ずつ、半円状にサンドペーパーを動かして、前後の角度を変えながら削ります。
細かいこと書いてますが、大体で大丈夫です。
③#80→#240サンドペーパーで仕上げていきます。
サンドペーパーの荒さとしては、#80→#150程度→#240と行く所でしょうが、#120の在庫が無かったので、いきなり#240まで飛びました。
逆に#80→#120で仕上げのみでもOKだと思います。
削り方はさっきと違い、円周状ではなく、サンドペーパーを前後に動かして磨いていきます(#80の削り方向と直交させる)
この時、ついついRに沿ってペーパーを動かしたくなりますが、この磨き方は逆にきれいなRになりにくくなります。
磨きたいRと鏡合わせに動かすようなイメージで磨く方が、きれいなRになります。
ちょっと画像では伝わりくいかもしれませんが、、、
また磨く目安としては、#80で削った跡が円周方向についているので、#80目が消えるまで磨きます。
ちょっと手間がかかりますが、全周が#240目になる様に磨きます。
大体R形状になればOKです。
角のR仕上げ
- #80 円周状に削る
- #240 前後に動かして磨く
オイル塗装
仕上げにオイルを塗ります。
ちょっと高価ですが、自然塗料のオスモカラーのクリアを使います。
少量のメンテナンスキットなんかでもいいかもしれません。
適量を塗布して15分ほど放置→乾拭きして乾燥させます。
最近オイル塗装に使ってるのが、ショップタオルというペーパータオルです。
丈夫でなおかつ、ちぎって少量使いできるので便利です。
ショップタオルはAmazonでも売ってますが、近くのホームセンターの方が安かったですし、コストコだともっと安いらしいです。
塗装はスポンジや古いタオルの切れ端とかでも十分です。
今回は2回塗装して、完成です。
完成
元の仕上がりと比べると、脚の外径からRにかけての境目がわかってしまいますね。
仕上がりの滑らかさに欠けるという事です。
カットはちょっと失敗しましたが、ガタつきはありません。
多少ガタつきがあっても、クッションシールなどを貼ると問題なくなると思います。
見た目の変化はほとんどわかりません。
座り心地が変わる
たった2センチでも、シートハイが低くなったことで座り心地が変わりました。
今までは太ももの裏が、座面に当たる感じがちょっと不快でしたが、それが無くなりました。
特に脚を伸ばして座る時は、それが顕著に現れます。
まとめ
(自分にとっては)高額なYチェアに手を加えるのは気が引けましたが、思い切って脚をカットしました。
購入したお店でも数千円でカットしてもらえるとは聞いてましたが、わざわざ持っていくのもめんどくさく、最近DIYにハマっているので、やれそうな事は自分でやりたいと思っています。
ただし、今回紹介した内容は普段全くDIYをした事がないという人にはハードルが高いかもしれません。
たぶんお高めの家具を買う人は基本的に自分でイジるなんてことはしないんでしょうけど、自分は中途半端にデザイナーズチェアにも手を出し、DIYもかじる人間なので、こんなことやってみました。
ちゃんとメンテすれば30年以上持つらしいので、自分でイジる方法を知っておいて損はないと思ってます。
あと、ネットでYチェアを買った人でも、自分でやるのはちょっと気が引けるような場合は、近くの家具屋さんとかに相談すれば、カットしてもらうことも出来るかもしれません。
Yチェアを半年使って感じたデメリットも記事にしています↓
Yチェアの座り心地は悪い?半年間使って感じたデメリット。
この記事ではYチェアを半年使って感じたデメリットについて解説しています。
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今回は以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。