今回は初心者でも簡単に出来る、木材へのオイル塗装の方法を解説します。
木材への塗装は木を保護する目的もありますが、オイル塗装は木の良さを引き出してくれるので、個人的に最も好きな仕上げです。
また、オイル塗装は特別な道具が無くても大丈夫、またメンテナンスしやすいので、是非オススメしたい仕上げ方法です。
塗装方法
今回はオイルで着色する塗装方法を解説します。
- 材料:メルクシパイン集成材
- オイル:リボスオイル(オーク)
オイル塗装は初心者でも失敗しにくいとは言え、最低限やっておきたい工程があります。
ただし、絶対にこうしなければならない、というやり方はなく、こだわれば切りがないです。
どれくらい手間をかけるかは、求める仕上がり具合によって変わります。
一つの参考程度に読んで貰えればと思います。
下処理〜サンディング〜
オイルを塗る前の下処理として、サンドペーパーで材料の表面を磨きます。
目的は、表面を均一な粗さにすることで、オイルをムラなく、そして浸透しやすくするためです。
そして着色する場合はこの下処理が重要になってきます。
サンダーなどの電動工具を使う方法もありますが、今回は手作業で行います。
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まずサンディング前の状態です。
画像では分かりづらいかもしれませんが、比較的表面が綺麗な集成材でも、所々キズがあったりする為、オイル塗装する場合は下処理が必要になります。
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#180のサンドペーパーで磨いていきます。
サンドペーパーの購入はモノタロウがオススメです。
耐久性があり、番手別のセットが安く買えます。
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木目に沿って、一定の方向で全体を満遍なく磨いていきます。
磨くときは当て木を使い、均等に磨けるようにします。
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#180で磨いた状態です。
目立つ傷はほとんどなくなりました。
最終的に#400仕上げを目指すので、もう一段階細かくします。
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#240で磨きました。肉眼では#180との違いはほとんどわかりません。
そもそもなぜ、ペーパーの番手を段階的に変えていくのか?
例えば今回のように#400で仕上げるなら、初めから#400で磨けばいいと思うかもしれません。
でも、材料に深い傷があると、いきなり細かい番手で磨いても、傷はなかなか取れません。
それと同じ理屈で、#180→#400で磨いても、#180の磨き目(傷)が取りきれず、本来の#400仕上がりになりません。
今回みたいに柔らかい材料であれば、いきなり細かい番手でも問題ないかもしれませんが、広葉樹など硬い材料の場合は段階を追ってサンディングしないと、綺麗な仕上がりにはなりにくいんです。
オイルを塗る
サンディングで下地処理が出来たら、オイルを塗っていきます。
今回使うのはリボスオイルというものです。
メジャーなものでいくとワトコオイルやオスモカラーがありますが、今はリボスオイルに落ち着いてます。
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オイル塗装1回目です。木目に沿ってオイルを塗っていきます。
これが1番気持ちいい瞬間です。
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全体にムラなく塗ります。
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15分ほど放置すると、オイルが染み込んでいきます。
長時間放置するとオイルが固まり、後の拭き取りが大変になるので注意です。
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布か紙ウエスで染み込まなかった所を優先的に、全体のオイルを拭き取っていきます。
ショップタオルがオススメです。
木目に沿って擦るような感じで拭き取ります。
拭き取ったら1日乾燥させます(12時間以上)
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時間を空けたら、2回目の塗装です。
2回目からスポンジを使いました。
刷毛よりスポンジの方が廃棄が楽です。
粘度が高いオスモカラーなどは刷毛じゃないと塗りにくいですが、リボスオイルは粘度が低いので、スポンジでも楽に塗れます。
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オイルが塗れたら、乾く前に#400耐水ペーパーで仕上げ磨きをしていきます。
オイルを塗った状態でサンディングする事で、削りカスが木目の細かい隙間に刷り込まれ、より滑らかな仕上がりとなります。
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最後にウエスで拭き取り→乾燥させて完了です。
乾燥途中で一度染み込んだオイルが染み出してくることもあるので、数時間後にウエスで拭いてみてオイルが着かないか確認しましょう。
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集成材の為、場所によりオイルの染み込み具合が違いますが、変なムラはなく着色できました。
メルクシパイン集成材自体も塗装しやすい材料なので、そのおかげもあるかもしれません。
失敗例
これまで何回かオイル塗装で着色してきましたが、失敗したこともあるので、参考のため載せておきます。
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ラジアタパイン集成材にオスモカラー(オーク)で着色したものです。
オービタルサンダーでサンディングしてから塗装しましたが、見事にムラができています。
塗装前はこんな傷があるなんてわかりませんでしたが、オイルを塗ると深い傷が浮き彫りになります。
サンディングの重要性を思い知らされました、、、
注意点
オイル塗装するにあたり、注意点があります。
使用したウエスは、必ず水に濡らしてくら捨てることです。
オイルが付着したウエスを山積みにしたり、袋にまとめて入れて放置しておくと、自然発火する恐れがあるからです。
塗装用のオイルは乾燥時に酸化しながら硬化していく特性を持っています(だから乾燥するとサラサラになる)
酸化するときに発熱する為、密閉された状態などの条件が揃うと発火につながるので、注意が必要です。
ちなみに製品自体や塗膜は自然発火しないので大丈夫です。
まとめ
今回は木材にオイル塗装で着色する方法を解説しました。
ポイント
- オイルで着色する場合、サンディングは丁寧に。
- サンディングは段階的に細かくしていく。
- 塗装は薄く、全体にムラなく塗る。
- オイルが着いたウエスは湿らせてから捨てる。
- 塗装中はしっかり換気する。
下地処理 つまりサンディングが大事ではありますが、2回塗りが絶対必要ではないですし、耐水ペーパーでの仕上げ磨きもしなくても大丈夫です。
自分が求める仕上がりに対して、やりやすい様にやれば良いと思います。
今回は以上です。